藤田 優子
電気設備設計エンジニア / 第二種電気工事士
電気設備設計事務所で8年間、工場・商業施設の受変電設備設計を担当。CB形・PF・S形の選定から容量計算、消防届出まで一貫して設計。
藤田 優子の記事 (7)
開放型受変電設備とキュービクル式の違い|7項目比較
開放型とキュービクル式の受変電設備は、工場や商業施設の新設・更新で最初に比較される二方式です。15年ほど前まで主流だった開放型に対し、現在の新設案件ではキュービクル式が選ばれる場面が増えましたが、それは古い方式が劣るからではなく、一般的な容量帯では条件適合性が高いからだと整理できます。
低圧から高圧受電への切り替え手続きと工事の流れ
高圧受電への切り替えは、契約電力50kWを境に検討が始まる実務であり、低圧電力契約は50kW未満、高圧電力契約は50〜2000kW未満を対象とします。受変電設備の設計現場では、低圧契約のまま空調を増設してデマンドが跳ね上がり、慌てて高圧化を相談されるケースに何度も立ち会ってきました。
キュービクル耐震対策とアンカー固定・転倒防止基準
キュービクル(高圧受電設備)は、受変電設備の中でも工場や商業施設で広く使われる設備であり、見積りに並ぶ「耐震クラスA」や「標準震度1.5」がそのまま意味を持つわけではありません。実務では建築設備の耐震設計指針(2014年改訂版)を準用し、局部震度法でアンカーボルトや基礎の固定力を静的に確かめるのが基本です。
マンション高圧一括受電とは|メリットと導入トラブル
高圧一括受電は、マンション一棟で高圧契約を結び、敷地内の受変電設備で6,600Vを100V・200Vへ落として各戸に配る方式です。共用部の電気代は10〜40%下がり、専有部も平均5%ほど軽くなるため、管理費の圧縮を狙う理事会では有力な選択肢になります。
キュービクル接地工事A〜D種の抵抗値基準
キュービクルの接地工事は、A種・B種・C種・D種の4種類に分かれ、機器の電圧区分と役割で種別が決まる。受変電設備の設計でこの4種を単線結線図に落とし込んだ際、現場担当者がB種だけを固定値だと思い込んで施工しようとして、そこで止めたことがある。
EV充電器にキュービクルは必要?50kWで決まる判断軸
EV充電器の設置は、契約電力50kWという一本の線でキュービクルが要るかどうかが決まります。設計事務所で受変電設備の容量計算を見てきた立場から言えば、最初に確認するのは変圧器の残容量とデマンドで、ここを外さなければ判断はぐっと速くなります。
キュービクル設置場所別の離隔距離|屋内・屋外・屋上
キュービクルの設置場所は、屋内・屋外・屋上で守る距離と法令が変わる受変電設備である。特に、延焼を防ぐ建築物からの離隔と、点検や操作のために金属箱の周囲へ確保する保有距離は別物で、混同すると設計を誤ります。